“愛すべき暴走ガール”に絶賛の声が続々!

面白い。アハハと笑いながら気楽に見ていると、突然ハッとする映画的瞬間がおとずれる。
日本の娯楽映画の、近年の最高峰かもしれない。

黒沢清(映画監督)

『かなり、ちゃんと、〇〇が好き』は来年の流行語になるような予感が!
ハジけすぎ、へこみすぎ、泣きすぎ、気が変わりすぎなヒロインが
最後は地に足つけて生きれるようになった姿はあっぱれだ!大九明子、恐るべし!

篠原哲雄(映画監督)

ユーモアと同時に深さもあり、パワフルで素晴らしかったです。
自分の中ではさわやかな風のような作品でした。
とても面白かったです。

イルディコー・ エニェディ(映画監督「心と体と」)

この小説を映画にするってどういうことだろう。
そう思っていた二時間前の自分に教えてあげたいです。
綿矢さんの作品ならではの痛みも、突飛さも、もどかしさも、開放感も、形を変えて全部ちゃんと襲いかかってくるよ、と。

朝井リョウ(小説家)

この映画は、すごく変で、狂っていて、とても愛おしい。
ヨシカの中には、「恋」と「人間」が奇妙なまま標本になっている。
その純粋さからも、いびつさからも、目が離せない。

村田沙耶香(小説家)

20代のころは中高時代の片想いを、おしゃぶり昆布みたいにいつまでも味わって生きながらえてた。
そうでない女子なんているの!?

山内マリコ(作家)

描いた物語を、自分の思うように語りたい。それが独り言であったとして、
語られる自分もまた他者になるような反復に、揺り動かされる主人公。
松岡茉優さんの、一歩引いてはいるがスレてはいない、絶妙な匙加減の眼差しが最高。

羽田圭介(小説家)

綿矢りささんらしい原作を、実にたくみに料理して映像化したなと唸らされました。
ヨシカという人のイタさが辛気くさくない形で絶妙に表現されていて、
さすがイタい女を描かせたら右に出る者がない大九明子!!

平山瑞穂(小説家)

学生時代のドブ臭さは、大人になって抗ったところでどうやっても消えないものです。
映画後半の「うわ」と言わざるをえない展開は軽くヘコむレベル!
「陰キャ」というのは因果なものですねえ・・・。

ヒャダイン(音楽クリエイター)

ヨシカは、わたしの心の中の“とある部分”が
そのまま出てきてしまったようなこじらせ方をしている。
いや、わたしだけじゃなくきっと多くの女子たちの“とある部分”だ。
彼女を一言でいうなれば、「愛すべき暴走ガール」だろう。
どう考えても、ヨシカの暴走は尋常じゃない。
“カオス(混沌)”という一言も浮かぶほどだ。
観客であるわたしは、感情移入しては突き放されるような感覚を何度も味わった。
ヨシカとわたしは同じ、いや、ヨシカとわたしは違う。
それを繰り返し、見終わったあとには
なぜかヨシカという一人の女子のことが愛おしくなっていた。
時に人は暴走するが、その姿は迷惑で煩わしくて、そして不思議な魅力がある。
なぜか忘れることのできない映画になった。

夏生さえり(ライター)

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